物語ノ紙片集 夢見月のお噺 (お一人様一点、各お噺一回のみ)

※お一人様一点、各お噺一回のみ。割引対象外商品となります

NG-011 物語ノ紙片集 夢見月(ゆめみづき)のお噺
内容:物語ノ紙片 25枚・夢見月のお噺 1篇
サイズ:外袋 300×225mm

是まで拵えてきた
紙文具のモチーフとなっている
其の月の季語と記念日を採取し
其れ等に纏わる25枚の大小様々な紙片と

その紙片から烟のように
また泡のように立ちのぼってきた
コトバの欠片を繋ぎ合わせて綴った
小さな小さな物語のセット

三月の季語は
春の水・燕・土筆・薇(ぜんまい)
菫・蒲公英・蓮花草
−新歳時記 増訂版 虚子編より

三月の記念日は
みつばちの日・靴の記念日

夢見る月の夜に
菫と蜜蜂と、三月に纏わる
物語ノ紙片集は如何でしょうか


夢見月のお噺

とろとろと柔らかな
春の水が溢れ出す頃

蓮花草に腰掛けた
蜜蜂たちはカタカタと
薇のミシンを動かし始める

仕立て上がつた
菫の花で染めた布を
土筆がやさしく廣げ
ほんの少し冷たさを含んだ
風が撫でると

夕影から現れた
二羽の燕が其の布を咥へ
左右に分かれて飛び立つてゆく

空に菫色の
新しい夜の幕が廣がり
星が瞬きはじめると

蒲公英のシャンデリアの下では
夜の幕の端切れで
こつそりと仕立てた
菫色の靴を履いた蜜蜂たちが
舞踏會を始めるのでした
  • 1,000円(内税)

型番 NG-011