物語ノ紙片集 初花月のお噺 (お一人様一点、各お噺一回のみ)

※お一人様一点、各お噺一回のみ。割引対象外商品となります

NG-010 物語ノ紙片集 初花月(はつはなづき)のお噺
内容:物語ノ紙片 25枚・初花月のお噺 1篇
サイズ:外袋 300×225mm

是まで拵えてきた
紙文具のモチーフとなっている
其の月の季語と記念日を採取し
其れ等に纏わる25枚の大小様々な紙片と

その紙片から烟のように
また泡のように立ちのぼってきた
コトバの欠片を繋ぎ合わせて綴った
小さな小さな物語のセット

二月の季語は
猫の恋・雛菊・梅・紅梅
−新歳時記 増訂版 虚子編より

二月の行事・記念日は
節分・豆まき・風の日・猫の日

春立つ月の夜に
猫と雛菊と、二月に纏わる
物語ノ紙片集は如何でしょうか


初花月のお噺

夜空に豆を撒いたやうな
星たちが一齊にきらきらと
輝き始めた頃
紅白の梅の馨に導かれるやうに
夜汽車は猫ノ町に停車した

切符を確認しながら
柳行李のトランクの
置かれた座席の前に腰掛けた
猫は輕く會釋すると
「旅の途中ですか」と云つた

しばらくすると
猫は小説家であること
理髮店の猫と時計屋の猫の戀を
執筆中であることを語ると
「出逢ひは雛菊の丘でしてね」
さう云つて窓の外に目をやると
「ちやうどあんな感じの」
と云つて指差す先には

月明かりに照らされた
たくさんの雛菊が
丘を渡る風にそよそよと
搖れてゐるのでした
  • 1,000円(内税)

型番 NG-010