物語ノ紙片集 暮来月のお噺 (お一人様一点、各お噺一回のみ)

※お一人様一点、各お噺一回のみ。割引対象外商品となります

NG-008 物語ノ紙片集 暮来月(くれこづき)のお噺
内容:物語ノ紙片 25枚・暮来月のお噺 1篇
サイズ:外袋 300×225mm

是まで拵えてきた
紙文具のモチーフとなっている
其の月の季語と記念日を採取し
其れ等に纏わる25枚の大小様々な紙片と

その紙片から烟のように
また泡のように立ちのぼってきた
コトバの欠片を繋ぎ合わせて綴った
小さな小さな物語のセット

十二月の季語は梟・初雪・蕪(*蕪畑)・狸
兎・鯨・手袋・クリスマス
−新歳時記 増訂版 虚子編より
*合本 俳句歳時記 第四版 角川学芸出版編より

十二月の記念日は
双子の日・デパート開業の日・クリスマス

お仕舞いの月の夜に
クジラとデパートと、十二月に纏わる
物語ノ紙片集は如何でしょうか


暮来月のお噺

雲の波間をゆつくりと
空のクジラがすすむ頃

灰色の空にデパートの鐘が鳴り響き
賣り場では二匹のタヌキは手袋を買ひ
たくさんのプレゼントを詰めた
布袋を擔ぐウサギは時計を確認し
屋上への階段を驅け上がる

時計臺に留まるフクロウは
ウサギから布袋をたくされると
大きく羽ばたいて
夜の幕の下りかかつた
雲間へと消えてゆく

空のクジラが潮を噴き上げると
眞白な泡は閑かに地上へと降りてゆき
家路を急ぐ二匹のタヌキの前に廣がる
蕪畑に落ちる頃には初雪へと變はり

あとからあとから降り續く
雪はやがて地上のすべてを
閑かに眞白なベールで
覆つてゆくのでした
  • 1,000円(内税)

型番 NG-008