物語ノ紙片集 雪待月のお噺 (お一人様一点、各お噺一回のみ)

※お一人様一点、各お噺一回のみ。割引対象外商品となります

NG-007 物語ノ紙片集 雪待月(ゆきまちづき)のお噺
内容:物語ノ紙片 25枚・雪待月のお噺 1篇
サイズ:外袋 300×225mm

是まで拵えてきた
紙文具のモチーフとなっている
其の月の季語と記念日を採取し
其れ等に纏わる25枚の大小様々な紙片と

その紙片から烟のように
また泡のように立ちのぼってきた
コトバの欠片を繋ぎ合わせて綴った
小さな小さな物語のセット

十一月の季語は
枯葉・木の葉(木の葉雨)・時雨(夕時雨)
−新歳時記 増訂版 虚子編より

十一月の記念日は
犬の日・文具の日・ジュエリーデー・鏡の日

冬の始まる夜に
鏡と犬と、十一月に纏わる
物語ノ紙片集は如何でしょうか


雪待月のお噺

橙色の空から
不意にきらきらとした
雨粒が落ちてきた頃

すべての鏡は鏡の國へと繋がり
小犬は目の前の
鏡を通り拔けて行く

寶石のひかる王冠を
載せたチェスの王樣は
紙にペンを走らせると
其れを小犬に差し出した瞬間

強い風が枯葉をくるくると卷き上げ
木々に殘つた枯葉も一齊に舞ひ散る中
王樣も紙もそして小犬も
一緒に舞ひ上がる

カラカラと云ふ音で目覺めた
小犬は不思議さうに
目の前の鏡を覗き込むと

鏡に映る空には夜の幕が下り
いつの間にか夕時雨は
木の葉雨へと變はつてをりました
  • 1,000円(内税)

型番 NG-007